LAMY/バウハウスのデザインとは

筆記具においてデザインの最先端を行くドイツ、中でもLAMYのデザインはバウハウスの影響を色濃く受けています
ご存知LAMY2000やLAMYsafariなど現地の学生向けからビジネスマン向けまで幅広い商品を出しています
そしてそれらは日本の筆記具好きからも高い評価を得ています

(少々小難しい単語が多いかもしれないので簡潔に見たい方は赤文字だけ読んでも要点はつかめるようにしています)

しかしながら最近の文具の紹介動画などでは「バウハウスのデザインだから素晴らしいです」という謎の論理展開をよく見かけます
私は一応美術部(といっても大した画力も知識もありませんが)ですので個人的見解をまず述べておくと、デザインは普遍的な印象という物が確かに存在するにはします。ですがその限られた印象以外はあくまで個人の好き嫌いだと思っています。

実際幾何学的黄金比などはありますが、それが絶対的な普遍性を持つかと言われると、私を含む素人目にはさっぱりわからないということがほとんどではないでしょうか。
なので是非とも「私たち」にはデザインのみならず個人の価値観を確立し、オリジナリティを持っていただきたいです

さて、バウハウスのデザインの説明の前には何故LAMYがバウハウスのデザインを採用したかを説明する必要があります
簡単にウィキペディアから引用させていただきます(^^;
一部変更はさせて頂いております

1930年にパーカー社の営業担当をしていたカール・ヨーゼフ・ラミーが、Orthos社を買収しドイツの古都ハイデルベルクにLAMY社を設立します
1952年 ラミー製品の販売を開始
当時は、パーカー製品の影響を色濃く残していたそうです
そして1962年に創業者C.J.ラミーの息子であるマンフレート・ラミーが2代目社長としてLAMY社になります
新社長は同業他社との差別化をはかり、「機能によってかたち作られるデザイン」という"バウハウスのコンセプトを掲げ、革新的な筆記具メーカーとしての道を歩みだしたんだそうです
1966年 LAMY 2000シリーズの販売を開始。同製品は、「西暦2000年になっても通用するデザイン」をコンセプトにして、フリーランスのゲルト・アルフレット・ミュラーによってデザインされた。現に、販売開始50年を経てなお、そのままのデザインで販売されています

さて、ここで初めてバウハウスって何?という話題にたどり着きます

バウハウスは1919年にドイツで設立された美術と建築に関する専門学校です
残念ながら僅か14年後の1933年にはナチスにより閉校されたのですが…

そして本題となるバウハウスのデザインにおける理念です

1923年にグロピウスは《バウハウスの理論と組織》を出版しました、これには
 「バウハウスは、すべての創造的努力を調和させ、新しい建築のうちに、芸術とデザインのすべての訓練を統一化するように努める。バウハウスの究極のゴールは、いかに遠くとも、芸術の総合作品 ー 建築 ー である。そこでは構造と装飾の間にいかなる壁もない。」
と書かれています

上記の引用から分かる通り、バウハウスの目指すところは芸術、デザインの総合であり、学校の教育カリキュラムもそれに乗っ取ったものだったそうです
それと同時に「すべての造形活動の終着点は建築である。」という断定的なバウハウス宣言からもわかるように建築をその総合対象としていたようです

芸術の総合化には芸術の持つ普遍的原則を理解する必要があります
そのためにバウハウスは対象を具体的なものから形を分離して扱うことのできるようにして、デザインを明確化するという事に重きを置いていました
また、普遍的原則を理解すべく基礎課程にも注目していました

さてさて小難しい単語ばかりで疲れた方も多いかと思いますが要約すると
対象に芸術の普遍的な特性を総合化する事を目的としており、それに最も適しているのが「建築」である

という事だと思ってます(多分…)

バウハウスのデザインを見ると機能美を合理的に追及していることが分かります
無駄が省かれ、洗練されたデザインです

そのデザインへの理念を実現すべく、フリーランスデザイナーを起用しているのです
フリーランスのデザイナーの独自性のあるクリエイティヴな発想と、社内デザイン部門の考えを擦り合わせ、刺激し合い融合することにより、豊かな創造性を持ったデザインが生み出されているのでしょう

そしてこれらのデザインを実現するためにLAMY社は全製品を自社製造しています
無論、日本の大手メーカーは決してそんなことはしていません
このような企業努力により、ボディの繋ぎ目が分からない程の表面加工技術などの多くの優れた技術を有しており、デザイナーの細部にまで及ぶデザインを具現化しています

しかしながら私LAMY社にケチをつけたいことがあります

グロピウス氏がバウハウスの目標として掲げた理念の内、には「皆が手仕事で共同で」作り上げるものこそが「建築」であるという
ようなものがあります

ですが、LAMY社は自社工場において全てオートメーション化しています
つまり手作業の部分がないじゃないか!理念に反する!という事です(笑)

正直なところ現代において全手作業とか無理な話なのでケチをつけたところで阿保としか言いようがないですが
まぁ影響を受けただけで、全部バウハウスの理念どおりにやっているわけではないっぽいです

あとLAMY2000、作りが雑です
LAMY2000 軸折れ」で検索すれば分かるように軸が折れるなんて高級筆記具として考えられません
ここは本気で改善してほしいですね

色々難しくて自分でもまだまだ分からないことは多いですがバウハウスに関する書籍は沢山出ておりますのでよかったらご覧になるといいと思います

ここまで長文を読んで頂いてありがとうございました


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PILOT/DP500 レビュー



今回紹介するのはPILOTのデスクペンDP500です
(こちらの商品は廃番となっており、私は手あたり次第に探した際運よく見つけたものになります)
5000円とデスクペンにしてはかなり高めの値段設定です

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まずデスクペンとは何か、ですが
名前のとおり机の上に別売りの台をセットしそれに挿すことを前提に作られているため、携帯用の万年筆とは形態がおおきく異なります
キャップは使用上後ろに挿すことを想定されていないため、軸は長く単体で書く際にベストなバランスになるように設定されています
ただしPILOTさんのデスクペンはキャップが後ろに挿せます
日本大手文具メーカーの意地を感じるポイントですね(^▽^)
また、携帯用でもないのでクリップがありません(一部あるものはあります)

実際デスクペンはボールペンタイプ万年筆タイプがあり、前者はホテルやレストランの受付に置いてあったりします
画像を見て「あぁ、知ってる知ってる」と思う方も多いのではないでしょうか

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恐らくボールペンのデスクペンを見たことはあるけど万年筆タイプは見たこと無い、というの方がほとんどではないでしょうか
かくいう私も自分が万年筆に関心を持つまでそうでした
万年筆タイプのデスクペンはインクも油性に比べて割高で、メンテナンスも必要で本体の値段も高く明らかにボールペンタイプより実用性もコスパも悪いので、デスクペンのラインナップは年々減っていっているのが現状です
このDP500もその内の一つといっても過言ではないでしょう
いまやSAILORは完全にデスクペンから手を引いています

しかしながらデスクペンが未だに息が続いているのは大方ペン習字のおかげでしょう
PILOTのデスクペンはペン習字用にも使えるように従来のPILOT特有のドバドバフローからある程度絞られています
プラチナは従来通り渋めのフローです
ペン習字の上級者はデスクペン使用者が多い、と聞いたことがあります
中でもPILOTのDP200などは鉄ペンの中でもかなりコスパの良さに定評があるそうです
(ちなみにPILOTのデスクペンは「DP-x」と言うのが商品名で、xには値段を10で割った数値が入ります)

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何気にJISマーク(〄)が入っているのが時代を感じて好きです(笑)

さて、そんなデスクペンですが今回紹介するDP500は一風変わっております
どこがかと言うとニブが14kなのです
現在金ペンでデスクペンというと3000円でプラチナさんの出している14kデスクペン(なんの捻りもないですね汗)しかありません
需要の多くを占める(であろう)ペン習字にはしなりは無い方がよいそうです
何でなのかはペン習字をしていない私には到底理解できませんね
素人からするとフレックス度が高い方が綺麗に見えるんじゃないの?と思いますが、現に多くのデスクペンは硬めの鉄ペンです

ではなぜ14kなのか、ですが
これに関しては情報が全くなく、完全に私の憶測にすぎないので参考程度に考えて頂ければ幸いです
更に以前にPILOTの絶滅の危機を救った伝説的万年筆の「エリート」(Eliteと表記)がありました
「はっぱふみふみ」のフレーズで有名な大橋巨泉さんのCMはPILOTでは語り草となっているそうです
そのエリートですが時代にあわせて形態を変え、前期中期後期、そして現行の復刻版エリート95sがあります
古い方が評価が高いのでもしかすると金の価格向上に合わせて、コストカットしていたのかもしれませんね

さて、ここからが本題ですが
そのエリートの後期とニブの形状、それに付随する軸も同じと言う事で恐らくエリート後期の在庫を使いまわししているのだと思っています
当時ポケット万年筆のブームが終わっていた、あるいは収縮していたためあまり売り上げが良くなかったのかもしれませんね
ポケット万年筆については後日、詳しく記事を書かせて頂こうと思っています
という事でエリートのウリである「大型ニブ」が5000円という低価格で存分に楽しめます
しかし、デスクペンにも関わらずフローはPILOTらしいドバドバです(笑)
なので恐らくペン芯すら替えずに使っているのでしょう

と言う事でDP500の生い立ちは話せたので感想に入ろうと思います

デスクペンなので単体で非常にバランスがいいですがやっぱり持ち運びができないというのは辛かったりします

DP500の好きなところはかなりのガチニブでありながら金ペンらしく紙あたりが滑らかなところですかね
プラチナの14kデスクペンはそこそこのしなりがありますがこちらのような紙あたりの良さはなかったです
中字なので主に英語にガシガシ使ってます

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やはり長さが目立ちますね…

では総評に入らせていただきます
エリートのくだりで疲れたので感想が適当ですいません( ̄▽ ̄;)

5000円で14kの大型爪ニブの書き味が楽しめるといううのは儲けものだと思いますね
ただデスクペン本来の特色などを無視している上に持ちはこびができないのが欠点です
残念ながら廃番になってしまったので見つけたら買ってみてはいかがでしょうか

長くなりましたがここまで読んでいただいてありがとうございました!

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ペンケースにミンクオイルが不要な理由

最近Youtubeを中心に文房具好きの方が(特に中高生でしょうか)増えています
そしてやはり筆記具に対する意識が高くなるにつれ、自然とペンケースへの意識も高くなります
すると当然革のペンケースを使う中高生が増えます

当の私も水牛の革が好きでノックスブレインのピアスペンケースやアントレの手帳を愛用しています

しかしながら革に関しては大人でもあまり知らない方もいるのに、中高生にとっては無論手に余る代物であることは間違いないでしょう
それゆえに中高生が革を扱うにはそれなりの知識を必要とします
私も無知だったのでネットで革について調べました
決して私が革に関して詳しいわけではないですが、唯一YoutubeやTwitterで革のペンケースを使っている文房具好きの方々で気になることがあります

それはミンクオイルの使用です
どなたがおっしゃったのか分かりませんが「革にはミンクオイル」という謎の信仰のようなものが広まっています
しかしながらミンクオイルと一口にいっても様々ありますし、正直ミンクオイルはペンケースのみならず革全般に良いというわけではないのです

この記事ではそのことについて説明させて頂こうと思います

まずミンクオイルって何?という方もいらっしゃると思うのでそこから説明しますね
名前の通り「ミンクのオイル」でして、ミンクはアメリカを中心に生息しているイタチ科の動物であり、よく毛皮も重宝されますが今や養殖のミンクのみで天然のミンクは皆無といってよい程だそうです
そしてそのミンクからとれる動物性の保革油がミンクオイルです

保革油とは、革製品に油分を補給することで革に湿度を与えひび割れなどを防ぐためのお手入れグッズですね
市販のミンクオイルには有機溶剤、石油、ロウが含まれているものが多いです
当然純粋な100%のミンクオイルもあります

ではどういう目的でミンクオイルが使用されるのか、ですが
基本的に革にオイルを浸透させ、革を柔らかくするために使われます
特にヌメ革に相性が良いらしいですね

そして、本題である「なぜミンクオイルが不要か」ですが
まず本来革に必要なのは常温では半固体化し、体温では完全に溶ける高品質な油分と表面などを保護するロウのみです
上記のような石油が入っていたりするミンクオイルだと薄く塗ってもべたべたします
他の溶剤などはそれらを乳化させるための物が主ですね

前者の高品質な油分の条件に、常温では半固体化し、体温では完全に溶ける高品質な油分、とありますよね
そして初めの方に言った通りミンクはアメリカを中心に生息するため、ミンクオイルの発祥もアメリカです
しかしながらアメリカと日本の風土は大きく異なります
アメリカはカラッとしているのに対して日本は高温多湿です

つまり基準が全く違うためにミンクオイルは日本では全く適していないのです
そのためミンクオイルを塗った革靴などを靴箱等にいれておくとカビが生えたりするのはそのためですね

最近の若者たちの間では革のペンケースが流行っている、といいましたね
有名なのでいうとBTペンケースや、スリップオンのファスナーペンケース類でしょうか
筆箱は基本的に表に出しているためにカビが生えることはありませんが、無駄にべとべとにしていることには間違いありません
栄養云々などと言う方がいらっしゃいますがそんな非科学的な理由はありもしないです

まず、ペンケースに使われている革を柔らかくすることに意味はないでしょう
革靴などなら自分の足に合わせるために、などわからないでもないですが…
他にミンクオイルで味が出る、などと言ったことを言う方もいらっしゃいますが油でギトギトしてるだけじゃないでしょうか(笑)
正直なところ自然なエイジングを楽しむ方が良いでしょう

なぜこのようなデマが広まったのか?
アメリカからワークブーツが入ってきた時にそのお手入れ方法もそのまま取り入れてしまったからだそうです

ではどうすればよいのか?
実際に手入れをするとわかりますがほとんどの汚れはブラッシングでとれます
というかブラシで表面を傷つけるのが嫌な方は眼鏡拭きのような繊細な布で拭けばいいです
ただそれだけです

どうしてもオイルを塗りたい、と言う方は
純粋な100%のビーズエイジングオイルやクラシックシアバターなどを極々薄く塗ればよいでしょう
どちらも乾性で前者には適度な量の蜜蝋が入っているため、良いそうです

まとめ

私も革のペンケースは好きです
そして多くの方も私と同様に革が好きなのでしょう
しかしながらその愛ゆえに自らの愛するペンケースを油でギトギトにしている様が哀しいと思ったからです

この記事が少しでも彼らのお役にたてれば幸いです

以上、長文でしたが読んで頂きありがとうございました。

参考サイト:http://kawagutufurugichuuko.com/%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%AF%E7%B5%B6%E5%AF%BE%E3%81%AB%E3%83%96%E3%83%BC%E3%83%84%E3%81%AB%E4%BD%BF%E3%81%86%E3%81%AA%EF%BC%81
その他にもありますが基軸となったこちらのサイトのみを表記させていただきます。

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OHTO/レイズ(RAYS) レビュー

全回のノノックに引き続き、OHTOさんの新作ボールペンのレイズです
OHTOという会社についてはノノックの記事に掲載したのでこちらでは省略しますね

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250円のノック式ゲルインクボールペンです
黒い部分は他にも水色、黄色、白色、ピンク色、黒色、赤色の6色あり、鮮やかな樹脂が使われています
最近は樹脂の価格も少しづつ上昇しているので好印象ですね
そして、上半軸はステンレスですね

この配色はジョッターやぺんてる5を思い出しますね
ぺんてる5はあるのですがジョッターはフルステンレスしかないので画像は控えておきます…

結構細身です
ジョッターよりもかなり細身ですし、長いですね

特筆すべきはリフィルがパーカータイプだという事です

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100円のゲルインクなのですが何故かパーカータイプなのです
ただこれによってゲルインクが普及している今、油性嫌いの方がゲルインクを使えるようになったのです
これはある意味凄い進展だと思います

逆を言えばレイズにパーカーのねっとり油性リフィルを入れることもできます

そしてこのペンの最大のウリは新開発のフラッシュドライゲルインクです
ワイピング性能が飛躍的に向上しました
つまりすぐ乾くようになった、という事ですね
最近はインクの速乾化が進んでいるのでしょうか、サラサドライなども同様に速乾性がウリですね

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さて、その速乾性ですが画像の通りハイテックCとプラチナのインクとレイズで比較してみました
正直予想をはるかに上回る速乾性でしたね!
書いてすぐ指で擦ってみたのですがほとんど全く掠れませんでした
これなら最近ゲルインク界隈を占領しているユニボールシグノやエナージェルにも対抗しうると思います
しかも軸が他と違い、ゴムグリップではないので汚れも付きませんし他のようにおもちゃのようなデザインでもなく
かなり評価が高いですね

まぁ批判点をあげるとすればデザインがジョッターのパクリのような点ですね
ただ、鮮やかなカラーの樹脂とステンレスは旧ぺんてる5などの廃番ペンシルからみてわかる通り、王道の組み合わせでもありますのでそこまで批判すべきではないとも思います

あとはクリップやノック部分のアルミと軸のステンレスが少しマッチしないように思ったりします
ここは個人的な好みもあるとは思いますが、どうせならクリップとかもステンレスにして欲しかったですね

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あと軸に書いている「RAYS」の文字が邪魔かなー、と思います
嫌いならすこし磨けば取れる程度の印字なので許容範囲でしょうか

総評

今年に入ってからOHTOさんの出した新作筆記具3つの内恐らく最も評価の高いペンです
最近盛り上がっているゲルインク界隈で少し意識高めでありながら250円という手の届きやすい価格ですし
胸ポケットに挿していても見栄えも悪くはないのでしょうか
あとはもっとインクの色の展開を増やしてほしいですね
出たばかりなので今後の進展に期待です!

ここまで読んでいただいてありがとうございました!!

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OHTO/ノノック レビュー

今回紹介するのは「ノノック」です
OHTOさんが今年に入って出した新作筆記具の三本の内の一つですね(2017/3/10現在)
その中でも唯一のペンシルになります

OHTOさんは少しマイナーな日本の文具メーカーですので簡単に紹介します

1919年に設立されたOHTO社(当時はAUTO)は1946年に初めて欠陥まみれだったボールペンを実用化させたことで有名です。
他にも有名なのはガチャック(社会人の方は殆ど知ってるんじゃないでしょうか)のほか削り出しのニードルポイントのボールペンやセラミックボールペンを作ったり結構な経歴もあります

ですが…
今やPILOTやプラチナ、SAILORなどの万年筆を製造している大手メーカ-が強く、弱小筆記具メーカーとなってしまっています
資本金もPILOTが23.4億円に対してOHTOは4500万円と圧倒的な格差があります

しかしながら商品は個性的な癖のある筆記具が多く、新商品も良く出す(その分商品寿命が短い)ので毎年楽しみにしています
最近ではリバティなどのキャップ式ボールペンが良く売れてるそうです
万年筆もドイツのシュミットのニブを駆使して対抗していたものの、最近は割に合わないと感じたのかニブの質を落としました

そんなこんなで今年の新作ペンシルが今回のノノックなわけです
自動芯繰り出し機能(オートマチック機構)と、オレンズネロに便乗しましたと言わんばかりの機能がウリのアルミ軸シャーペンです

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500円で一般筆記用の5色展開
軸の形状がいかにもOHTOらしい冒険をしているのが分かりますね( ̄▽ ̄;)

では、まず評価すべき点から見ていきましょう

500円でアルミ軸(口金、ノックキャップが真鍮)である事です
500円というのは学生にも手が届きやすく、かつ一定のクオリティが求められる厳しいラインです
中でもグラフギアなどが優勢でしょうか
そんなグラフギアですら軸は再生樹脂で、500円でフルメタルというのは評価が高いです

……それくらいでしょうかね( ;∀;)

次は良くない点です

まずOHTOさんのペンシルは総じて個体差が激しく、今回のノノックも幾つか試し書きした内いくつかは書くたびにかちゃかちゃと音が鳴りました
軸が固定されていないとこうなります
ノックキャップにテープを一重するとたいていおさまりますよ

そしてデザインですね
意味不明の一言に尽きます(笑)

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画像の通りに持った際、最も軸が細くなる部分が手に当たらないためか、ものすごく不安定な印象を受けます
そしてグリップも全くグリップ力を持たない浅い溝や特殊な形状ゆえの持ちづらさなど、酷いです
今回の冒険は儚くも無駄骨になりましたねぇ

最後に、最もひどいと感じたのはこのウリであるはずのオートマチック機構です
オレンズネロと同じ仕組みですが、あれはオレンズだからできたのであってこんな太いスライドパイプでは効力をもたないばかりか目障りです
そしてこれを見て気づいたのはダイソーの100円オートマチックペンシルとスライドパイプが同じだということです
(右:ダイソー 左:ノノック)

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内部機構を確かめるべく分解してみると…

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デデドン!(絶望)
全く一緒でした…

先程言った通り500円戦線は非常に厳しいのです
こんな100均風情の生半可な機構を搭載するのは撃ってくださいとプラカードを上げながら敵陣に向かうようなものです
これならない方がまだましですね
おかげで書く時、スライドパイプが固定されていないがために書き味が非常に不安定に感じます

総評

総合的に見て、明らかに駄作としか言いようのない商品でした
ただ私のようにOHTOを応援したいという気持ちから買うのはアリかなー、と思いますね(笑)

ただ、同じく今年発売のOHTOのノック式ゲルボールペン、RAYS(レイズ)ですが
こちらは中々良かったので楽しみにしていただけると嬉しいです

では!長文になってしまいましたが、読んで頂きありがとうございました!!




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Author:黒酢菌
Twitterを主に活動している黒酢菌です。
本職(?)は絵描きですが、趣味の文具紹介をこのサイトでは主にやっていこうと思います。
廃番、現行や低価格帯から高価格帯まで稚拙な文章で紹介させていただきます。
Twitter:@kurozukin0830(本垢):@kurozu_bungu96(文具垢)

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